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Birthday
「今日君のうちに泊まりにいってもいい?」
部活終了後,横で着替えてる君にそういったら
「今日は平日だろ」
案の条、ずれた返事が返ってきた。
「大丈夫、着替え持ってきてるし」
普通の人ならここで突っ込みの一つや二つ入れるんだろうけど
君はただ「そうか」といっただけだった。
まわりで英二が僕らの会話に突っ込みたくてそわそわしてる。
まぁ確かに変な会話だよね。でも今日は英二にかまってやる気分じゃないからあえて無視した。
君はというとそんな英二の反応にすら気づかずにいつものマイペースで
「少し待っててくれ母に聞いてみる」
そういって鞄の底に入れっぱなしになっている携帯電話をとりだしてでていってしまった。
部室の扉が閉まったのと同時に英二がいっきに何か叫んでたけど僕の耳にはほとんど届いちゃいなかった。今僕の頭の中には彼しか存在してない。そんな感じ。
相変わらずの無表情だったけどちょっとびっくりしてたみたい。
その様子を思い出して自然と口元が緩む。
ごめんね?急すぎるってわかってるけど、
今日じゃないとダメなんだ・・・・
窓の外の彼を見てみると携帯を片手に真面目くさった顔で電話の相手と話してる。
口を動かすたびに吐く息が白くなってて夕暮れの空気の冷たさを主張しているようだ。
二月二十八日、東京の春はまだ遠い。
突然の訪問にも関わらず手塚の家についたら彼のお母さんが満面の笑顔で迎えてくれた。
簡単な挨拶を交わして彼に部屋へと行く。
「家の人にはちゃんといってあるのか?」
部屋に着くなり聞かれた言葉、いかにも彼らしい言い方に笑ってしまったら
何がおかしいっていつもの仏頂面の眉間の皺がさらに濃くなってそれが余計におかしかった。
「僕の顔が笑っているのはいつものことじゃない」
僕が笑いながらそういっても彼の眉間の皺は増えるばかりだ。
このままはぐらかすのもアリだけどそうしたら彼の機嫌がどんどん傾いたままになってしまうから正直に答えてあげる。
「大丈夫、ちゃんと前もっていってあるから」
「しかし・・・」
手塚は何か言おうとしてたけど階下で彼のお母さんの食事だからという声に遮られてそれ以上は何も言わずに、僕を居間へと促して、部屋を後にした。
彼の家らしい純和食の夕食はとてもおいしかった、食事の後彼の家族と他愛もない談笑をして、その後お風呂を借りて、再び彼の部屋で一息つく頃にはもう夜の11時を回っていた。
「すまないが不二、開けてくれないか」
ドアの向こうで彼の声がしてドアを開けると両手いっぱいに布団を抱えた手塚がいた。
彼の長い腕をもってしても客用の布団一組を抱えきるのは困難だったらしく崩れた掛け布団がずり落ちかけてて、それを落とすまいと奮闘している姿が妙に可愛い。
「いってくれれば手伝ったのに」
布団を受け取りながら抱きしめたい衝動に駆られるのを必死に押さえた。
こんな無防備な君に抱きついたら自分を抑える自信ないしね。
「客人にそんなことさせられない。」
今時の中学生でそこまでかたっくるしい考え方してるこなんていないと思うけど?
・・・あっ居た・・・。立海の真田。あんまりしゃべったことないけど彼ならそういったこと手塚以上に考え方古そう。
まぁどうでもいいことだけど。
時計の針に目をやれば30分を回ってた。
あと少し、
ベットの横に布団を広げる君を手伝うと
「大丈夫だから」と止められた。
このくらいさせてくれたっていいのにね。
ふと彼の視線が時計のほうへ、手塚は今時絶滅品種並みの早寝早起きらしいからこんな時間まで起きてることは珍しいのかもしれない。目が少し眠そうだ。
でもごめんもう少しだけ起きてて。
布団を敷き終えて、すぐ布団に入って寝てしまうだろう君をどうやって止めようかと考えていたら意外にも彼はベットの上に座ってなんかそわそわしてる。
そんな借りてきた猫みたいなことしてると襲い・・・・気になるんですけど。
手塚はあちこちに視線をやってはまた元に戻す、といった作業を繰り返す。
それはもう、『ここは君の部屋だよね?』って思わず聞きたくなるほど。
しばらく観察していると大きく深呼吸したかと思えば思い切りよく立ち上がった。
彼を視線で追っていくと自然と時計の針が目に入る、日付が変わる0時まで丁度あと二分といったところだ。
引き出しから何かを取り出した彼は僕の前へと戻ってきて・・・
そして―
「・・・不二・・・、誕生日 おめでとう・・・・・」
綺麗にラッピングされた小さな箱を突き出して真っ赤になって俯いた君。
僕は声の出し方を忘れてしまった。
突然でびっくりしたっていうのもあるけどそれ以上に・・・
うれしすぎて。
ただその時を君と同じ空間にいれれば満足だと思っていた
なのに
まさか覚えててくれていたなんて。
そんなこと考えてもいなかった。
君からおめでとうなんて言葉をもらえるなんて。
それも0時丁度に。
カウントしてたのは僕だけじゃなかった―
やばいなんか泣きそう・・・
このまま死んでしまっても多分僕は幸せだと思う。
「ありがとう」
ようやくでた声は震えていた。
「プレゼント、ろくなモノじゃないけど」
「君からもらったモノならどんなものでもうれしいよ」
作り笑顔じゃない僕が出来る最高の笑顔を君に送った。
たとえそれがゴミとか人が嫌がるようなエグイものだっても君からってことだけで僕の中ではどんな宝石よりも価値あるものだから。
「開けていい?」
僕が聞くと躊躇いながらもうなずいてくれた。
出来る限り綺麗に、破らないようにその包装をはがしていく。
包みの中の小さな箱を開けると出てきたのはガラス細工の置物だった。
細部まで綺麗に細工されてて・・・
ガラス特有の透明感が君の透き通った心に似てて、すごく綺麗だった。
「・・・綺麗―、ありがとう手塚。大切にするよ」
僕がそういうと赤くなった顔がさらに真っ赤になってすごく可愛くて、
そわそわしてたのもこれを渡すためだったなんて、いま僕は世界一の幸せ者だってはっきりいえる。
一瞬しかない僕の誕生日。
その一瞬の間に君に祝ってもらえた。
今日、なかば強引でも泊まりにきてよかった。
今まで生きた中で最高の誕生日だ。
「ありがとう」
繰り返す
「ありがとう手塚」
何度も何度も
ゆっくりと手を伸ばし抱きしめた。
幻の二月二十九日をかみしめて。
* * end * *
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200HITで不二塚でほのぼの。・・・だったのですが紫月様、
こんなのでよろしかったでしょうか??だめだったらまた書き直します;;!!
ちなみに手塚がご飯前に言いかけたのは「折角の誕生日、家族で祝わなくていいのか?」です。
手塚家は淡々としててもお祝い事はちゃんとしてそうだし。
不二家なんかはかなり盛大にやってそうですねv
誕生日プレゼントは悩みに悩んだ結果ガラス細工で、
中学生の男の子が普通こんなの送らないだろうなぁとか思いつつ、
だって手塚だし、綺麗なモノを!!ってことでこうなりました。
まだまだ未熟でこんなのですが、リクどうもありがとうございましたvv
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わわわわ、ありがとうございます〜vvv
UPしていいですか?とか図々しいこと言っておいて、随分遅くなってしまって申し訳ないです…;;
はぁ…それにしても。
不二が…不二が何だか、か、か、可愛い。(笑
いいなぁ、こういうの…ふふふ…
どうしてうちの不二ってこう…黒いんだろう…(苦笑
ほのぼのほのぼので、何だかとっても暖かい気持ちになりましたvv
ホントにありがとうございましたっ!!
また今後とも仲良くしてやってくださいねぃ〜☆(腐
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